タイトルはそのうち決める

艦これのおぼえがきとか実験装置とかLaTexのメモとか。

消耗品枠で買える程度の安い電気炉

熱処理のテストをしばらくやることにした。

  • 200度
  • 複雑なプログラム(温度コントロール)不要
  • 小さくて良い
  • 10万円以下
  • 大気中で良い

という感じで探すと、意外と実験用ではないけれど、いい感じのものが見つかった。

 

 5-6万円くらい。

ターゲットは七宝焼きとかみたい。

 

ちっちゃい

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外観

高さは20cmちょっと。

操作パネルのボタンが小さいのもあって、炉のミニチュアモデルかと思えるくらい。

 

仕様

mini-BSⅠ ブラック
  • 外寸法(mm):180×200×210
  • 炉内寸法(mm):70×120×50
  • 最高温度:900℃
  • 温調精度:測定値±(0.3+1dgit)または±2℃のどちらか大きい方
  • 温度設定分解能:1℃
  • 温度制御方式:半自動式PID制御
  • 材質:外装/スチール、発熱体/鉄クロム線、 断熱材/生体溶解性ファイバー
  • 電源:AC100V 50/60Hz 
  • 消費電力:500W(4面ヒーター)
  • 重量:3.6kg
  • 付属品:
    ステンレス網×1枚
    ステンレス炉床板×1枚
    セラミックボード×1枚
    セラミックフェルト×1枚
    ピンセット×1本 

 

高温は安定する。低温はそのままではだめだけれど…

まず初めに850度-1時間の空焚きをするようにとの指示。
デフォルトのPIDのまま、温度とタイマーをセットして昇温開始。

見ていると、オーバーシュートなどもすることなく850度で安定していた。

 

次に、温度が下がったところで200度に設定してみた。
ぐんぐん温度を上げていき、300度以上に上がった後じわじわと下がり始めた。

 

このままでは苦しいようなので「自動PID設定」の機能を使う。
この機能をONにして温度を設定すると、実際に昇温しながらPID設定を探してくれる。

デフォルト P:0.4 I:28 D:7
調整後@200度 P:11.3 I:360 D:90

このパラメータで実際に昇温すると、200度にじわじわと寄せて行ってくれる。
温度到達後も、0.5度程度の振れ幅で温度調整できている。

暇があれば、使いそうな各温度でPIDを見つけさせておいてリストにしておこう。
そうすれば2回目以降はその値を手動入力してあげれば良くなる。

 

ネットの記述で「600度以下は不安定」とか見かけたけど、調整すれば全然おっけー。

 

説明書の情報量が少ない

説明書、オートキャリブレーションとタイマーの説明がある程度で、情報が少ない。

 

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ここが本体といっても過言ではない

本体をよく見ると、温度コントローラー部分に型番があるのが分かる。
その型番「TTM-002」で検索をかけると、待望の詳細な説明書が見つかる。

 

toho-inc.com

これで、小数点以下を表示したりいろいろ調整できる。

 

昇温とか徐冷に細かい条件がないなら、この炉で全く問題ない。

 

PIDパラメータを調べてみた

kuroworks.hatenadiary.jp