空調服とか、最近よく見る。
基本的に暑がりなので、ああいうのもいいなと思ったりする。
買おうかなと思って調べてたら、ベルトファンというものを見つける。
どうも仮面ライダーの変身ベルトのようなものらしい*1
そのくらいなら作れそう、ということで作ってみた。
調査(風量)
市販の空調服って、どのくらいの風量なんだろ。
と思って比較サイトのようなところを回ると、60 L/secが一般的みたい。
出力最大で90-100 L/secってところ。
電源は12-24 Vみたい。
作ろうと思う仕様
個人的には、空調服の「横向きについた大径ファン」はあんまり好きじゃない。
ものを巻き込みやすそうで、作業性が良くなさそうだし。
あと、バッテリーも手軽で変えが効く5Vの汎用モバイルバッテリーにしたい。
なので、以下のような仕様に。
- 装着場所:ベルト
- 風向:下から上(裾から首に向かって)
- 電源:5Vモバイルバッテリー(USB)
- ファン直径:40mm
ファン、電圧を絞ったことですでに出せる風量がかなり落ちる。
でも、小っちゃく作ってみたいのでとりあえずこれで行ってみる。
ファンの選定
以前お仕事で使って何となくなじみがあるので、三洋電機のSanAceを使う。
DCファンで小っちゃくて風量があるやつ…
これにする。
風量は0.33 m3/min = 5.5 L/sec。
とりあえずこれを二つ使ってみる。
低消費電力モデルなのもいい。
PWM制御とかパルスセンサはちょっと過剰だけど。
PWM端子オープンで最大回転数になるので、何も考えず電源に繋げば良い。
Amazonでもなぜか取り扱い(商品ページ)はあるけど、在庫はない。
RSコンポーネンツならすぐ来るのでサクッと購入。
3,179円×2。
試作
ベルトにつけて上向きに服の中に送風するファンが欲しくなったので、とりあえずファン買って手近な材料でプロトタイプを作った。結構涼しい。 pic.twitter.com/MAkiiBWKkr
— くろ(さき) (@hokuhou_seiki) 2023年7月12日
とりあえず、手元にあったかまぼこ板で枠を作って一個装着してみる。
一日使ってみて、異音がして不審であることを除けばすごく良かった。
十分涼しいし、モバイルバッテリーは一日もった。
筒形状はもうちょっと長くすればゴミの巻き込みや服の裾でふさがることが減りそう。
印刷する
せっかく3Dプリンタがあるので、形を考えて印刷する。
最初はいろいろ考えたんだけど、面倒になって一体型にしてしまった。
3Dプリンタでボディを作った。
— くろ(さき) (@hokuhou_seiki) 2023年7月17日
なるべくプリンタが印刷しやすい形状にすればサポートも反りも少なくて済む…とか普段から言う割には、ゴリゴリの一体形状サポートマシマシでやってしまった。
ファンは角穴に押し込むだけの簡単固定。 pic.twitter.com/nAftVt5dgg
- 印刷領域が許す範囲で筒部分を長く
- ファンは角穴に押し込んで摩擦で固定
- 服をかぶせる部分は台形断面にして隙間の軽減
- ケーブルを通す穴をちょっと付けた
という程度の工夫はした。
200mのフィラメントのうち60mくらいを消費。
その前に試し刷りした部品と印刷ミスした分も入れるとだいたい85m消費。
べるとにつけるとめっちゃすずしいよ。うるさいけど。 pic.twitter.com/7jMULqewMb
— くろ(さき) (@hokuhou_seiki) 2023年7月17日
40 dBのファンを2基搭載。
とりあえず、しばらく使ってみて様子を見る。
吸気口を通る空気の温度に応じて回転数落とすとかできたらいいんだけどね。
冷房効いた部屋でも弱回転で回したい感じ。
*1:あれは風を受けるほうだった気がするけど。